2022-2024
“WHITELINES:2022"
“WHITELINES:2023"
“ON THELINE"
“WHITELINES:2022"
“WHITELINES:2023"
“ON THELINE"
抽象絵画を制作してきた。
絵画=平面作品の可能性をさぐるなかで
素材による空気の表現を志向したり、
映像空間としての表現を試みたり、
つまりは時代を呼吸しながら感応する自己を
質してきたように思う。
2011年以降、黒を基調としている。
黒をうしろだてに色彩を重ねることで
光を、とりわけ私たちの向き合うべき世界を模索している。
ニューロン、パルス、交通、通信網、
欠損と修復、破壊と復興、
崇高な生命体と愚かな人類について。
2022.4
2011年頃からいったん画面を真っ黒にして色を重ねる方法を採った。発色が悪いのは承知の上で、決してネガティヴな気分でもなく、スーッと向こう側まで続く静寂空間を表現したいという目論見だった。黒いシリーズを重ねるごとに少しずつ意識の編集を経て技法を整えた。2016年、それまでほとんど採用したことのなかった正方形のキャンバスに取り組み始める。S:スクエアの持つ高い象徴性が私の制作意図に合致することを発見し、今やほぼすべての作品がスクエアになってしまった。(英語で横長=LANDSCAPE、縦長=PORTRAIT、それぞれに具体性を帯びている)
黒の上に幾重にも重ねた色と、私の直截的痕跡である白線の対比による ”WHITELINES:2022” が最新作。最初の個展から30年経ってようやく得心のいくものになってきた。
2022.8
絵画制作がもたらすものは感覚の諧調と視覚の拡張と思考のドライブ。それらを以って危うい均衡の上で私は自身の作品の更新を図る。
2024.4